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エクシードシステムは美容に特化したIT企業
エクシードシステムは、パッケージソフトウェアの開発・販売・サポートを行っているシステム会社だ。扱っているのは、美容院・エステサロン・トリミングサロンなどの顧客管理システム。売り上げ比率で言うと、7割がそのままのパッケージで販売し、残り3割がお客様の要望に沿った形に手を加えて販売している。中にはほとんどの部分で手を加えて販売となることもあるようだ。

顧客管理システムの販売を始めたのは1992年。ある美容院から要望を受け顧客管理システムを作ったのがきっかけだ。当時は美容院向けのシステムはあまりなかったので、美容院業界で広げていった。

現在では、美容院やエステサロンだけでなく、ヨガ教室や、乗馬クラブ、整体院などからも要望がある。

エクシードシステムの強みは、規模、サポート力、カスタマイズしていける開発力、見積もり力、そしてスピード。同じ経営者の立場で考えると、経営者が見積もりを求めているときは、極端なはなし今すぐにでも欲しいというときだと思うので、見積もりはなるべく早く出すようにしている、と社長は言う。
どうやって仕事が始まる?
最近ではホームページを見てくれたり、お客様がほかのお客様を紹介してくれたりすることが増えてきた。お客様から注文を頂いたとき、パッケージのままの納品であれば、お客様のもとに出向いて、インストラクターが設置や指導に携わる。お客様のもとで何かあったときのファーストコールもインストクターのもとに。また、パッケージのままではなく、カスタマイズが必要な場合は、SEが何度も足を運んでお客様の要望を聞き、作っていく。長い場合は、1年以上かかることもある。

年に2~3件だが、社長自らが営業に行くこともある。あらかじめ大部分でカスタムが必要だなとわかっているときや大きな案件の時。依頼されたらどんな仕事でも受けていいというわけではないからだ。プログラムができる人にも限りがあるなど、企業にも体力があるので、リスクなども考え、受けてもいい案件かどうか見極めないといけない。例えば1万店舗の美容院を持っているオーナーから100億で1年以内にシステムを導入してくれと言われたら断る。

なぜなら100億の仕事を失敗して損害賠償を請求されたら会社は潰れてしまうからだ。10億でも断る。1億ならなんとかなるかもしれない。その判断をできるのは経営者なので、社長自らが早い段階で営業に行き判断する。
いろんな働き方
職種は、開発を担当するSE(システムエンジニア)、営業、インストラクターがいる。SEはシステムを作る人、営業は文字通り営業をする人だ。インストラクターとは、お客様の元に足を運び、納品をしたり設置をしたり、指導をする人だ。インストラクターのなかには、指導だけでなく、テクニカルSEのように、ハードが壊れていても、何とかできる人もいる。

職種は入社するときには決まっている。入社をするときには、SEかインストラクターとして入社する。それはコミュニケーション力の違いからだ。営業職であれば、コミュニケーション力は必須だが、開発希望の人は、コミュニケーション力は入社時には気にしない。会社に入ってから身に着ければいいと思う。その代わり、システムの技術はどんどん進歩していくので、日々勉強していかなければならない。そういうのが苦にならない人がいい、と伊藤社長は言う。
日々進化するIT業界にいるということ
新しい技術の情報は、IT系の新聞や日経コンピュータを読んで学んだり、最近ではネットでもすぐわかる。こことここを抑えておけばいいというのが個人個人にあり、特に何か指導しているわけではないという。個人的にみんながそれぞれ学んでいて、やる気のある人が伸びていく。自分なりに勉強していないと、言われたことだけやっていたら最新のことがわからない。

研修に行ったらどうかと刺激を与えるようにもしている。刺激があればやりだすけれど、あくまで本人のやる気持ち次第かなとも思う。それは仕方がないことだと思うけれど、報酬と待遇で頑張れば報われるし、頑張らなかったら報われない。
どんな喜びがあるのだろうか
インストラクターであればお客様から「助かったわ~」と感謝されたらうれしい。開発の人は、直接声を聞くことはなかなかないが、使われていると嬉しい。役に立っているかどうかはなかなかわからないけれど、使われているということは、役に立っているということだろう、と。
これから入ってくる人でも人から感謝されることに喜びを感じられる人に入ってきてほしい、と社長は言う。
エクシードシステムの夢と展望
これからは社員の福利厚生をもっと充実させ、安心して勤められる会社にしたいと社長は話す。

肉体労働では1人の能力の差はそんなにでないから、1人で10人分働くことはできないけど、システムは1人で1800人分の能力を持つ事もある。それだけスキルがものをいう世界。

どういうことかというと、例えば2トントラックに、ペンキが50缶積んであったとする。プロがそのペンキをトラックから下ろすと10分かかるとして、アルバイトの場合、倍以上かかるかもしれない。こういう作業は頭数がいたらできるけれど、プログラムは致命的に差がつく。例えば、エクセルを使っているとき、関数のどこにどんな値を入れたらいいかわからなかった。その時に、毎日やって覚えている人はすぐに思い出せるけれど、やっていない人は探さなければならない。そして、どこを探せばいいかわからない人はもっと時間がかかる。場合によっては、1秒対30分ほど差がついてしまう。1対1800というわけだ。荷物を下ろすのであれば1人対1800人には絶対にならない。それくらい経験とスキルが重要な仕事なので、社員が「安心してずっと勤められる会社」にしていきたい、ということだ。

社長の思う安心して勤められる会社とは、子どもができて、家を建てて、子どもを大学に行かせられるくらい。そんなにすごい給料というわけではなく、結婚して、2人くらい子どもを育てて、共働きをしないといけないかもしれないけれど、子どもを大学に通わせられるくらいの給料を払える会社であれば安心するのではないかなと。年収で言えば年齢×14くらいは払いたい。今でもこの水準に達している人はいるがあくまで一部でしかない。この会社にずっといたいと思ってもらえるような制度を作りたい。女性であれば、結婚しても続けたいなと思ってもらえるように育休などをもっと取れるようにしたいし、勤務時間に関しても、10時から14時とか15時とかいろんな勤務体系をOKにしていきたい。

拠点も広げるかもしれないし、人数も100人くらいになればいいと思う。社員の中には上場させると言っている人もいるが、その気持ちを継続してほしい。今はしっかりと給料をだしたいという想いが一番だ、と語るほど、社長の中で「安心して勤められる会社にしたい」という想いは強い。